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コラムVol.12 腐らないトマト・完熟しないメロン(前編)

  • 執筆者の写真: S
    S
  • 2月26日
  • 読了時間: 3分

更新日:3月17日


皆さんは、完熟したトマトが「一か月腐らない」と言われたら、信じられるでしょうか?


もぎ取ったメロンが完熟せず、一向に甘くならない」としたら、どう思いますか?


また、多くの肥料を必要とするはずのトウモロコシが、「ミネラルだけで立派に育つ」と言われたら、まるで作り話のように思うかもしれません。



自然の世界には信じられないような出来事が数多く存在します。

私たちが「奇跡」と呼ぶようなことが、かなり起こっているのです。

例えば、農薬が不可欠とされていたリンゴ栽培の常識を覆した「奇跡のリンゴ」をご存じの方もいらっしゃるかもしれません。世界的にも困難と言われていたリンゴの無農薬無肥料栽培に成功したリンゴ農家・木村さんの実話です。



さて、「腐らないトマト」の話をしましょう。


K市で農業を営んでいたSさんは、何が何でも無農薬で栽培したいという強い信念を持っていました。彼は言います。


「美味しいトマトは、水に沈むんです。僕の作ったトマトも、水に沈むでしょう?」


(画像はイメージです。)
(画像はイメージです。)

実際に彼のトマトは水に沈み、しかも驚くほど美味しい。香りもどこか懐かしさを感じさせます。品種はスーパーでもよく見かける「ももたろう」。


彼の栽培方法は驚くべきものでした。

農薬はもちろん、一切の肥料も使わず、「水」「ミネラル」だけで育てていたのです。

畑に撒いた塩の写真を見せてもらうと、まるで霜が降りたように真っ白でした。


(塩が撒かれたトマト畑の実際の写真)
(塩が撒かれたトマト畑の実際の写真)

「こんなに塩を撒いたら、作物が枯れるに決まっている。」


そう思い込んでいた私は、腐らないトマトに強く惹かれました。



何か、異空間に迷い込んだような錯覚を覚える彼のビニールハウスの中では、

食塩、市販の海水塩、そして特別なミネラル塩を使った比較実験が行われていました。


確かに、食塩を撒いた苗は枯れ、市販の海水塩を使ったものもしなびて枯れる運命であることはひと目にして分かりました。

しかし、ミネラル塩を撒いた畝では、トマトの苗がすくすくと育っていたのです。

驚くことに、畝の土は妙に柔らかく、ふわふわとしていました。

(実際の畑の様子)
(実際の畑の様子)

Sさんは、かつてカゴメさんから「このトマトを作ってほしい」と依頼を受けたことがあるそうです。しかし、年間20トンの生産を求められ、その量を作るには農薬を使うことになるからと断ったそうです。

カゴメさんは残念だったことでしょう。しかし、あれだけの大企業が、本当に良いトマトを探し求めていることには敬服します。



出会ってから20年近くしてSさんはお亡くなりになられました。残念ながら、彼の素晴らしい技術は誰にも伝承されることなく消えてしまいました。


なぜ、あのミネラル塩を使ったトマトだけが枯れず、しかも一か月も腐らなかったのか?

その謎は、今も解明されていません。

私はもう一度、あの美味しくて健康なトマトに出会いたいと願っています。


幸運にもSさんが使っていたミネラル塩は、まだ私の手元にあり、そして皆さまにもお届けできる状態です。




10年天日干し熟成

​海の滋養が凝縮された最高品質の塩


ミネラリアンバランス

​MINERALIEN BILANZ







 
 
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